[Clinicopathological study on the chronic thyroiditis and Graves' disease --relationship between histological classification and function (author's transl)].

は じめに 近年,TRHテ ス トを 含む 各種甲状腺機能検査 法の開発 と共に,針 生検による甲状腺組織検査が routine化し,慢 性甲状腺炎に おいて,そ の組織像 と機能 との関連が追求 されている.従 来より慢性 甲状腺炎の 組織分類 としてWoolnerの 分類1)が繁 用されてきたのであるが,未 だ甲状腺機能 と同分 類による各組織型相互間の十分な比較,検 討はな されていない様 である.今 回私達 は 甲状腺生検 393例 につき,Woolner分 類を多少修正 した新たな 分類を作製 し,血 中T4, T3値 およびTRHテ ス トを 含めた甲状腺機能 との比較,検 討を行なつた. 対象 と方法 対象は両葉あるいは片葉より採取され,十 分組 織診断に供 しうる大きさを有する生検材料で組織 学的に慢性甲状腺炎 あるいはGraves病 と診断 され た393例(針 生検347例,切 開生検46例)で ある. なお,針 生検例では,両 葉 より採取 された症例 で,そ の組織像に著 しい左右差のある例,お よび 片葉のみより採取 された症例では,そ の組織片の 〔昭和54年9月18日 受 稿 〕